映画「エル EllE 」

先日、町山智浩さんがTBSラジオたまむすびで紹介していた映画「エル ELLE」を鑑賞しました!!

ラジオを聴いていてとても気になり近くのDVDショップを探し回りやっとの思いで見つけました!インドネシアでフランス映画を見つけるのは大変(笑)

家にすぐさま帰り早速視聴、一言でこの映画の感想を言うと・・・


最高!!!


予告編で見る限りではシリアスな映画なのかと思いきや町山さんの紹介だとコメディ映画だと紹介していたので心の置き所が定まらないまま鑑賞したのですが、まったくシリアスな映画ではありませんでした(笑)予告編ではシリアス路線を前面に出していますが、シリアスな部分は10%ぐらいです。後の90%はコメディです!!


フランス映画『エル ELLE』 予告編

トーリーを短く説明すると主人公がレイプされてそのレイプした男を見つけて復讐をするお話。
これだけを読むと少し堅いお話しかなと思われるが、全然違う。レイプ被害者の多くは心に深い傷を負ってしまい社会復帰が難しくなったり、精神がおかしくなってしまうという。しかし、この映画の主人公はレイプされた次の日、何もなかったかのように会社に出社する。そしてレイプされたことを普通に打ち明けるし普通に男に恋をする。普通の人には考えられない行動ばかりする。

 

主人公以外の登場人物も変わった人ばかりだ。
主人公の母親はねじが飛んだような人でいかにも金目当ての若い男同棲をしているし、主人公の息子は肌の色が全く違う自分の赤ちゃんのことを「俺の子供だ!!」と言ったり、主人公の親友の彼氏は主人公と不倫関係にあるし、もう普通の人がほとんど出てこない!
よく言えばみんな欲を開放している。自分の欲求を心の中に留めず外に出している。そもそも心の中に留めようと考えていない(笑)

 

この映画の中に出てくる男はほぼ全員バカで一番のバカはレイプ犯なのだが、その中でも個人的に好きなキャラクターがいてヴィンセントという主人公のバカ息子。このヴィンセントがまぁだらしない男で30歳にもなってまだ母親のすねをかじって生活していて新しく夫婦で住むアパートの家賃まで払ってもおうとするクズっぷり(笑)

 

よく結婚できたなぁと思っていたらその婚約相手も酷い女性で、分娩室シーンがあるのだが婚約相手がもうすぐ出産すると聞いた主人公が急いで病院に来たらヴィンセントと知らない黒人がいて初めはヴィンセントの友達かなと思っていたのだが、赤ちゃんを見てみると理由が理解できた。赤ちゃんの肌の色がヴィンセントとは違う色をしていたからだ。普通だったら生まれた瞬間にヴィンセントは自分の子供ではないとわかると思うのだが全然わかっていない。むしろ生まれた瞬間、誰よりも嬉しすぎて泣きそうになっていた。主人公は婚約相手を問いただそうとするのだが「何も言うな」という感じで睨んで授乳をし始めて主人公を追い返す。変に肝が据わっている女性を嫁にもらったヴィンセントがこの瞬間だけはかわいそうに思えました(笑)

 

でもこのヴィンセント、最後の最後で私の好感度がグーーーーーンと上がりました!!!これは本当にネタバレになるので言えませんがとにかくヴィンセント見直します(笑)

 

私がこの映画を観て思ったことは普通の事っていうのは存在しないんだなと思いました。私たちが普通だと考えていることが外国だと普通ではないし、日本の中でも一人一人普通だと思っている事は違う。自分が普通だと思っている事が相手に通用するとは限らない。この映画を観てそう感じました。ただレイプは絶対にしてはならない。これは万国共通だ。

 

この映画の監督ポール・バーホーベン監督作品

 

 

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